雨が長引く中 昨夜の~おとなおはなし会 夜の部~は
DJ HIROCOさんによります本物のラジオ番組のようなお届けでした♪
ふじおさん朗読 「ボクは、にゃんた」(作 早川ふう)
作品を見つけました!!
ふじおさんの声を思い出しながら私も読んでみました・・・朗読で(笑)
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↓
ボクは、ねこ。
しましまの、ねこ。
名前は、にゃんた。
ここは、ボクの家。
でも、ねこは、ボク一匹だけ。
「あら。おはよう、にゃんた」
かあちゃんだ。おはよう。
一番最初にボクに気付いてくれるのは、いつもかあちゃんだ。
くんくん。
かつおぶしと煮干しのいい匂いがする。
今日のお味噌汁の具はなんだろう?
かあちゃんは家族みんなの朝ごはんを作っていて、とても忙しそうだ。
ボク水が飲みたいんだけどなあ。
「今、お水とゴハンあげるからね」
伝わった。
さすがかあちゃんだね。
・
「ねこちゃん、そろそろ来る頃だと思っていたわ」
「用意しといたぞ」
じいちゃんと、ばあちゃん。
二人はいつも、ボクのことをねこちゃんと呼ぶ。
ボクの名前は、にゃんたなのに。
でも、ねこちゃんと呼ばれるのも、まぁ、悪くない。
この部屋には、この時間に一番あたたかくなる場所がある。
それは、壁際のたんすの上。
ちょうど陽があたるんだ。
どうだい。ひょいと飛び乗るのもお手の物さ。
ボクのお昼寝タイムだよ。
じいちゃんは、たんすの上にひざ掛けを敷いてくれるんだ。
まぁるくなって寝転がると、やわらかくて、あたたかくて。
ぬくぬく。
いい気持ち。
おやすみなさぁい。
・
「にゃんた、ただいまー!」
ふあぁ〜あ。よく寝た。
帰ってきたんだな、おかえり。
この女の子は、ひなちゃん。
帰ってくると、いつもボクを起こしてくる。
ボクがいつまでも寝ていると、ひなちゃんは泣いちゃうんだ。
たんすの上にいるボクには手が届かないからね。
小さい子の相手は疲れるけど、
遊んであげるのも大人のツトメってやつだな。
幼稚園は楽しかったか?
うんうん。
今日は何をして遊んだんだ?
うっ。
ボクを抱っこするのはいいけど、ちょっと苦しいぞ。
まだ下手っぴだなぁ。
早く大きくなって、ちゃんと扱いを覚えてもらわないと。
・
「ただいま、にゃんた」
夜になって、外がすっかり暗くなってから帰ってくるのは、とうちゃんだ。
今日もお疲れ様だな。
おいおい。
溜め息ばっかりついてると、幸せが逃げるぜ?
男ってのはな、背中で語るものだ。
そんなへろへろじゃ、みんなに笑われちまうだろ。
夢をもて。浪漫をもて。誇りを失うな。
いつまでもボクに甘えてどうするんだ。
しっかりしろよ、とうちゃん。
応援してやるから。
がんばれよ、とうちゃん。
・
「いただきます」
みんなで夜ごはん。
ボクも、みんなと一緒にごはんを食べる。
うん、うまいうまい。
今日はとうちゃんも一緒にごはんだから、
ひなちゃんも嬉しそうだな。
とうちゃん、残業はほどほどに、だぞ。
あ。じいちゃんてば、また魚の骨ばあちゃんに取ってもらってんのか。
ばあちゃんも嬉しそうにとってやるなよ。
覚える気も覚えさせる気もないなこれは。
人間ってのはしかたねぇんだからまったく。
かあちゃん、今日もうまかったぜ。
ありがとな。
みんなの笑顔が揃うと気持ちがいいや。
よかったよかった。
・
順番に風呂に入って、
お布団に入って、
家の明かりが消える。
聞こえてくる話し声も、だんだん小さくなって、
やがて、寝息だけになる。
みんな、みんな、おやすみなさい。
さて、ボクはどうしようかな。
ボクは、ねこだぞ。
これからが本番。
ボクの一日のはじまりなんだ。
・
よし。
ひなちゃんと一緒にいよう。
ちょっとベッドのすみっこ、失礼するぜ。
別に寝るわけじゃないぞ。
ここは、ボクの家だ。
みんなが寝てるなら、ボクが家を守らなきゃいけない。
だから、何があっても、ひなちゃんを守れるように、
ここにいるだけなんだからな。
・
……うん。
太陽とは違う、あたたかさ。
これもまた、いいもんだ。
ん?
どうしたひなちゃん。
怖い夢でもみたのか?
大丈夫、何があってもボクが守ってやるから。
安心して寝ろよ。
よしよし。
ボクがずっと一緒にいてやるからな。
だから、ボクは、寝ているわけじゃぁ、ない。
……むにゃむにゃ。
↑
・
ふじおさんの、声を変えて読まれる工夫に思わず感謝です
ふじおさん いつもありがとうございます!!
こんな風に我が家の猫たちも思っているのかな・・・
なにせ愛おしいのです(笑)
・
そして
最後は猫愛溢れますHIROCOさん自作の詩の朗読
こちらはもう・・・ただただお読みくださいませ♡
《LUCIFER》
(1)
若いイケメンって
本当にズルい
蕩けるような瞳で
私をじっとみつめ
両手で私の親指を握りしめ
優しく噛む
時には片手で私の頬に
そっと触れて
濡れた桃色のくちびるで
私に優しく口づけする
そして照れたように
その白い両手で
自分の美しい顔を覆い
背を向けて
寝たふりをする、、、
(2)
若いイケメンって
やっぱりズルい
私に愛を約束しておきながら
碧の瞳の熟女にも
愛を語っていた
彼女が優雅に廊下を歩いていると
角からスッと現れ
彼女の腰に手を回し
うなじを優しく噛んだ
麻酔を打たれたように
無抵抗な彼女は
されるがまま
身体じゅうに口づけされ
廊下に崩れ落ちた
彼はそんな熟女を
ちらりとみて
小さく笑いながら
小走りに去っていった
彼女は後ろを振り返り
虚ろな眼で私をみる
だって、、、
どうしようもなかったんですもの、、、
貴女だってきっと、、、
と熟女は少し恥ずかしそうに
微笑みながらうつむく
(3)
若いイケメンって
いとおしいほどズルい
突然、
こちらが恥ずかしくなるくらい
顔をちかづけてくる
そして
良い匂いがする
おもむろに私の髪で
指遊びをはじめ
私の瞳をじっとみつめ
私の髪をなめたり
私の肌に爪をたてる
細く赤い線が交差する
私の手足
すこしピリッとする赤い線は
彼の愛の証
彼は容赦なく
私の身体に飛び乗り
そのひんやりとした
華奢な手足で
私の上を全力疾走する
碧の瞳の熟女のお尻を追いかけて
平手打ちされても
いっこうに気にしないのに
もし私が彼の呼ぶ声に答えないと
彼は傷つき
泣きながら
ヒステリックに家中を走りまわる
僕をみて
僕を抱いて
僕にキスして
僕だけを愛して
彼は力の限り叫ぶ
私が後ろから抱きつき
心からあやまると
彼は私の枕元に
花をくわえてきて
私に
微笑みを与える
彼の沢山の
小さく真剣なイタズラは
私に満腹の幸福感をもたらす
あぁ、、、
ルチフアー
ルチフアー
天国のルーチェからの奇跡の贈り物
私の大切な愛しい
1,110グラムの仔猫ちゃん
碧の瞳の
キジトラ・ステラちゃんのお尻を追いかけても良いから
時にはベッドでおもらしして
しまっても良いから
私は永遠に君を守り
命ある限り君を全力で
一生愛す
July 2020
By HIROCO OUCCI
主人公 ルチファーくん
碧の瞳のステラちゃん
みなさま・・・いかがでしたか?
愛情たっぷり注がれて暮らしているねこさんたち
写真はHIROCOさまより・・・ご登場ありがとうございました♡
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HIROCOさんのトークでふじおさん・キョーコさんも入っていただき
自然と会話が弾む和やかなエンディング
流暢な英語に導かれ締めくくっていただきました♡
ピアノ曲のご紹介もありがとうございました
アンドレギャニオンはもちろんのこと
黒猫のタンゴのおはなし・実はイタリアの歌と初めて知りました
たくさんのご準備をして迎えてくださったHIROCOさん
次回はいつでしょう?楽しみにしています♡どうぞよろしくお願いいたします。
・
さて
次回 7/24~おとなおはなし会 夜の部~
新コーナー「お気に入りの一冊 お裾分け」
みなさまにとってのお気に入り・・・
思い出深い本・助けてくれた本・お守りのような本・勇気をくれた本・大切になさっている本 などなど
本との出会いは一度や二度ではないのではないでしょうか?
そんな本とのエピソード 少しお裾分けしてくださいませ♡
毎週おひとりさまへわたくしから事前にお声がけさせていただきます
(朗読はちょっとまだ~)というみなさまからのお声をお聞かせいただければと思っております
どうぞ宜しくお願い致します。
そして
お待ちかねの朗読は
キョーコさんプロデュース
どんなお話が飛び出すか楽しみです♡
金曜日の夜は~おとなおはなし会夜の部~
聴いてくださるみなみなさま いつも本当にありがとうございます。
朗読で聴いてみたい本のリクエストもお寄せ下さいませ📖
みなさまからのお便りをお待ちいたしております。
では
ラストもHIROCOさん愛猫ルチファーくんで
また来週~