Keikoさんからのメッセージ
心耳でお聴きいただき
心眼でも ぜひふれてくださいませ・・・
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相田みつを
「自分の番 いのちのバトン」
父と母で二人
父と母の両親で四人
そのまた両親で八人
こうしてかぞえてゆくと
十代前で千二十四人
二十代前では-?
なんと百万人を越すんです
過去無量のいのちのバトンを受けついで
いまここに自分の番を生きている
それがあなたのいのちです
それがわたしのいのちです
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谷川俊太郎
「きみ」
きみはぼくのとなりでねむっている
しゃつがめくれておへそがみえている
ねむってるのではなくてしんでるのだったら
どんなにうれしいだろう
きみはもうじぶんのことしかかんがえていないめで
じっとぼくをみつめることもないし
ぼくのきらいなあべといっしょに
かわへおよぎにいくこともないのだ
きみがそばへくるときみのにおいがして
ぼくはむねがどきどきしてくる
ゆうべゆめのなかでぼくときみは
ふたりっきりでせんそうにいった
おかあさんのこともおとうさんのことも
がっこうのこともわすれていた
ふたりとももうしぬのだとおもった
しんだきみといつまでもいきようとおもった
きみとともだちになんかなりたくない
ぼくはただきみがすきなだけだ
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谷川俊太郎
「さようなら」
ぼくもういかなきゃなんない
すぐいかなきゃなんない
どこへいくのかわからないけど
さくらなみきのしたをとおって
おおどおりをしんごうでわたって
いつもながめてるやまをめじるしに
ひとりでいかなきゃなんない
どうしてなのかしらないけど
おかあさんごめんなさい
おとうさんにやさしくしてあげて
ぼくすききらいいわずになんでもたべる
ほんもいまよりたくさんよむとおもう
よるになったらほしをみる
ひるはいろんなひととはなしをする
そしてきっといちばんすきなものをみつける
みつけたらたいせつにしてしぬまでいきる
だからとおくにいてもさびしくないよ
ぼくもういかなきゃなんない
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谷川俊太郎「あお」
よるのやみにほろぶあおは
あさのひかりによみがえるあお
あおのかなたにすけているいろはなにか
うみのふかみににごっていくあおは
そらのたかみにすみわたるあお
あおのふるさとはどこか
こくうをめざせばそらのあおはきえる
てのひらにすくえばうみのあおはすきとおる
あおをもとめるのはめではない
かなしみのいろ あこがれのいろ
あおはわたしたちのたましいのいろ
わたしたちのすむこのほしのいろ
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