一日一文 365日

一日一文 74. 鈴木大拙「東洋の心」より

自分の目的を何か持っておって、その目的を達成するために、
他の人を道具に使うなというんですね。
だから人を奴隷にするなということですね。
人間を尊重せよ、ということですね。
人間は人間を人間として、自主性をもつ存在として、尊重しなくちゃならぬ、
ということになるのです。
人間を機械にするな、道具にするなという言い表し方を、
自分のほうに引き返して見て、「君子自重」ということにするのです。
自分で自分を重んじるから、他に対してもその人を重んじるということになる。
人間尊重ということになる。
これがわしの人間尊重論の一面であります。
これをどこまでも推し進めていかなくちゃ、本当の意味が出てこないと思うのです。

ですから、われわれはまず自らを重んじること、自分を軽率に考えないように、
自他ともに勉めたいと思います。
・・・・みなわかっている、ということになりますが、そうじゃなくして、
やはり人間尊重ということをいろいろな面から考えていかにゃならぬと信じます。

まだあるけど、これくらいにしておきましょうか・・・。
(出光オイルダイゼスト 昭和39年11月号)

_人間尊重の根底にあるもの_ p207~


ABOUT ME
Gaju。 管理人
Gaju。管理人suzukiです。 管理運営担当しております。 愛猫たち(東風Cochiと南風Kaji)のときの過ごし方から 日々学ぶ今日この頃です・・・。