伝えるよりも
言葉は…
伝えること 理解に繋げること 支えること 補うこと…
いくつものはたらきがある
ちからを持っている
その たくさんのはたらきを
大切なひとりひとり かけがえのないひとつひとつ
どうか そんな大事な対象のために
思いを込めてゆっくりと 用いることができますように
即伝えようと 思いがけなく言い放ち
見えてないこと 見間違えていること 気づかぬまま
言の葉を振りかざすこと ありませんように
湧き上がる想い
言葉にするその前に
できれば 自分に問いかけてみたい
そしたら・・ 気付くかもしれない
対象を思いやるちからのある言葉は ほんの僅かで
あとはそっと 空に放つ方がいいだろうと
伝えることだけが すべてではない
言葉にすることだけが すべてではない
本当のちからは 想いの中に宿されているから
語りたいこと 祈りにかえて
聴かせるべきは 誰よりも自分自身に
伝えるより 聴くことができるような
そんな自分になれますように…
・・・*・・・*・・・*・・・
浮かんでくる想いは 雲みたいに流れて 消えて・・
泣いたり微笑んだりの 空色の心です。
一日が暮れゆく頃、茜色の雲に出会えると
その日の全部と 私の頬までも染めてくれそうで …
ゆっくり暮れなずむ空を眺めながら
まるで 何かを待っているみたいになります。
心もいっしょに 温まりたい夕暮れ。
そんなときって 言葉いらなくて、
ただただ自分の心にたずねてるだけのような…
でもそれを、一番望んでるみたいです、私。
先日、とても惹かれる本をご紹介いただきました。
『なぜ仏像はハスの花の上に座っているのか』
仏教と植物の切っても切れない66の関係
幻冬舎新書
植物の生きる姿。
古人がそれを見つめて理想とし、仏教の教えに用いられてきたこと。
今秋は道端に咲くお花の前で 立ち止まることが度々でした。
それぞれの日の それぞれの時刻に…
空の下 静かに佇み、何故か涙しているようでした。
秋雨に息づく 曼珠沙華…
その姿を見つめていると
そこに 自らのこころも映っているのを感じました。
ご本を拝読して、そんなことを思い出しました。
穏やかな 晩秋の夜に。
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photo kazesan