オープニングのピアノ曲は杉原由利子さん作曲の「吟遊詩人」でした。
たくさん預からせていただいた曲の中で「吟遊詩人」はどのような場面で弾くことになるのだろう・・・
と思っておりましたが、今回は私の中で驚くような出会いとなりました。
またどこかの機会で通して弾かせていただけたらなと思っております。
さて
昨夜お届けの「水はみどろの宮」
どうして声に出して読んでみようと思ったかといいますと。
実は、石牟礼道子さんの本は読みたいと思もってはいたのですが
なんといいましょうか畏れ多いと申しましょうか・・・
なかなか手にとることができませんでした。
でも、7月にご紹介させていただいた、雑誌、&プレミアムの中で
映画監督の河瀨直美さんが
石牟礼道子さんの「アニマの鳥」をご紹介されてまして
そのれを読んで、これは思いっ切って読んでみようとなりました。
一冊読んでみて、改めて本棚を眺めて見まして目が合ったのが
この「水はみどろの宮」でした。
福音館書店から出ているということは子供向けでもあると気づきまして
あとがきを読んでみました。
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「水はみどろの宮」はもともと児童文学の雑誌に書いたのだが、単行本になってみると、読んでくださったのはおとなばかりのようだった。
文庫にしていただき、今度こそ幼い人たちの眼にふれる機会ともなれば、心より嬉しい。
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ー幼い人たちの眼にふれるー
この一文を読んで、こどもおはなし会の子どもたちにいつか伝えられるような機会が生まれるかもしれない?!とも思いましたし
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さらに次の一文に突き動かされました。
「私たちの生命というものは、遠い原初の呼び声をすまし、未来にむけてそのメッセージを送るためにある。
お互い孤立した近代人ではなく、吹く風も流れる水も、草のささやきも、光の糸のような絆をつないでくれているのだということを、書きあらわしたかった。
と言っても、風はともかく、草の声、水の声も聴きとれなくなった日本人のなんと多くなったことだろう。
水俣のことで長い間、沈潜している思いがある。エネルギーをたくわえ、自分自身を焚かなければならない。そんな火を焚く祈りの場所を「水はみどろの宮」ときめて、わたしは、山の精たちをここに呼び出した。」
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緊急事態宣言も解除となった今
山にお出かけになられる方も多くなるかもしれませんね。
秋の山によく似合うおはなし
山に出かけられない方はことばの風景から眺めてみるのはいかがでしょう。
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幾重にも重ねて有難うございますという意味。
(段々に重畳)
いいことばですねぇ・・・
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