「詩人なんて呼ばれて」
本当は呼ばれたくないのです
空と呼ばれなくても空が空であるように
百合という名を知る前に子どもが花を喜ぶように
私は私ですらない何かでありたい。
初雪の朝の無心の白の輝きを
言葉で上書きしてしまうのをためらうのです。
人声と文字が静謐を乱しはしまいかと
それなのに言葉を連ねずにいられない
誰かが私を待っていてくれるから
いや私が誰かを待っているから
虚空から名は生まれない
名づけ切れない世界の豊かさ!
その chaos を受胎して
私はコトバの安産を願うだけ
谷川俊太郎
〜
以下はKeikoさんの思いをお寄せ下さいました
↓
名付けきれないほどの世界の豊かさを前に、
言葉をもち、世界を名付けする詩人という存在は
静謐を乱すかもしれない畏れをもちつつ、言葉を連ねざるを
得ないという、
自己矛盾するはらむ存在
と谷川俊太郎さんはいっているようです。
でも、その詩人も
人間で、
どんな人間さえも、
その豊かなカオスを受けて
祈りを続ける、
世界の豊かさの存在にかわりない、
尊いものである、
というように最後、
谷川さんはまとめられているのかなと
読んでいます・・・
どんな人も眠れる水晶であり、
名もなき詩人である。。。
世界は愛である、
というような感じが
若松さんから伝わってきて、
感動いたしました。(4/17Shinoさんからの詩を受けられて)
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