目で読むのは頭ですが、写すのは手です。選んで、写していると、すぐに自分で書き始めます。必ずそうなります。~
晩年の石牟礼道子さんとお話をしていたとき、これからの若者に伝えたいことは何ですかとたずねたら、しばらく考えて、手仕事だといいました。手を動かすことの意味を伝えたいというのです。
手を動かすことで、こころに言葉を摂り入れるという感覚を、詩を書くことで養う。これは文学の経験としても大変豊かなものです。
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詩は二度読むとよいです。一度目は理性で、しかし、二度目は感性で。
そして、できれば詩は声に出して読むとよいです。言葉を浴びるように。
これまでも述べてきましたが、詩には知性や理性だけではとらえ尽くすことのできない感性のコトバ、さらには霊性のコトバがあります。
ー第5章 詩を読むー p150~ <声に出して読むことで、言葉の律動を感じられる>
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