一日一文 365日

一日一文 262. 大西靖子「クウとクロ」より

やがて 海原がきらきらとにわかに華やぎ
空には輝きにつつまれた夕陽があった

ごらん あれが めぐりあいの輪さ

夕陽の縁で細い銀の輪が光っていた

さっきから ひとつだけ浮かんでいた雲が
形をくずしながら クウの姿になっていく

うすみどりの目がまっすぐこっちを見ている

クウの白い前あしが ぽんと クロの頭をたたいた
クロも ぽんとたたき返した
そして ふたりは
美しい夕べの光の中をそろって駆けていった

p48~


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Norikoさんのお気に入りの一冊より(ご本お借りしてます♡)


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