一日一文 365日

一日一文 347.小林秀雄「直観を磨くもの」対話集より

永井 いろいろな瀬戸物はみんな壺になりたかったんだというとことがありますね。あれもずいぶんおもしろかったな。やっぱり壺というものが一番真髄なんですか、瀬戸物の。

小林 ~昔の人にっては、あれは生活の必需品なんだからね。酒をとっておこうとか、大事なものをしまっておこうとか、そういうものでしょう。そうすれば、ああ、こういうふうな姿にしたいというものがあるでしょう。だから、壺の姿は、大事なものは大事に取っておいてあげるから安心し給えという、そう言っているような姿に見えるんだ。そう、向うから語りかけてくるんですよ。壺がそう言うんですよ。こっちから、私が意味を付けるわけではない。向うから何か教えてくれるんだよ。

ー 芸について -p378~


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Gaju。管理人suzukiです。 管理運営担当しております。 愛猫たち(東風Cochiと南風Kaji)のときの過ごし方から 日々学ぶ今日この頃です・・・。