一九四四年一月六日、木曜日
親愛なるキティーへ、
きょうは三つのことを告白しなくちゃなりません。
時間はかかりますが、もしもどうしてもだれかにはなさなくちゃならないとしたら、
あなたに勝る相手はないでしょう。
たとえなにがあろうと、あなたはぜったいに秘密を守ってくれるはずですから。
~
わたしの考える母親像というのは、
まずなによりも、おとなの女性としての気働きがあって、
とりわけわたしぐらいの年ごろになった子供にたいしては、
かりにわたしがなにかの理由で___
痛いとか苦しいとか、そういう理由からではなく、
なにかべつの理由で泣いてるようなときにも、
けっしてうちのマンサのように、
正面から笑いを浴びせたりはしない、
そういう女性です。
p232~
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