一日一文 365日

一日一文 120. 和合亮一「木にたずねよ」より

ー 凍れる木 ー

私の祖父は大戦の終わり頃
シベリアで
私の知らない収容所の風景の中で
亡くなった

末期の

極寒の風景は
どう映ったのか
そこに木は立っていただろうか
あらゆる

不条理に
対峙する
凍てついた
地の表情を想う

零下の
意味を求める
真冬の
福島の木に

除染の名の元に
樹皮を剥がされ
丸裸になってしまった
樹木に

大寒の
祖父と私の
故郷の丘に

凍れる
怒りが
立っている

p14~

 


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Gaju。 管理人
Gaju。管理人suzukiです。 管理運営担当しております。 愛猫たち(東風Cochiと南風Kaji)のときの過ごし方から 日々学ぶ今日この頃です・・・。