自分がどこへ向かおうとしているのか、さっぱりわからない。
いまに始まったことではなく、これまでもずっとそうだったから、別に驚きはしないのだが。小さな木舟で大海をあてもなく漕いでいるような気分だ。
しかし私のイメージでは、それは地球の海ではなく、小さな星や小惑星で埋め尽くされた、宙の海だ。夥しい数の石一つ一つが何を意味するのかはわからない。それでもその中からいくつか星を見つけ出し、星座を見つけようとしている。
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淡い星の光を頼りに、舟を漕ぎ進めてみようと思う。
四〇〇年前の日本をめぐる、時空を超えた旅はこうして始まった。
はじめにーーー宙をゆく舟 p8
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