牛車
花ちるしたのうしぐるま
やつれしひとの面かげを
仄かにのせてわが曳ける
花ちるしたのうしぐるま
風のさそひにおもふせて
つつむ肌へはあせたれど
まつげをそむる花びらに
なみだの色もはゆるらん
影しづかなるあゆみにも
花のひかりのうつろへば
かなしき鈴をならしつつ
花ちるしたのうしぐるま
花ちるしたのうしぐるま
若松英輔著「神秘の夜の旅」
1 越知保夫とその時代_詩と愛_ p43より
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牛車
花ちるしたのうしぐるま
やつれしひとの面かげを
仄かにのせてわが曳ける
花ちるしたのうしぐるま
風のさそひにおもふせて
つつむ肌へはあせたれど
まつげをそむる花びらに
なみだの色もはゆるらん
影しづかなるあゆみにも
花のひかりのうつろへば
かなしき鈴をならしつつ
花ちるしたのうしぐるま
花ちるしたのうしぐるま
若松英輔著「神秘の夜の旅」
1 越知保夫とその時代_詩と愛_ p43より