一日一文 365日

一日一文 231. 石牟礼道子「はにかみの国」より

空と
海と
島々と
夢見神
三千世界のいのちは
わたし

潮が満ちて
貝が生まれて
木々が生まれて
娘とベラが生まれた

p154~



弥勒の海にこもり
七十七万年目の
夜が明けるまで
神歌をうたって
願っていたから
お使いの魚
蝶衣の背びれをつけて
飛び衣の尾びれをつけて
ゆきなさい
太陽の海へ

この島の草木や花や人々はまるで、太古の神の精気を彫りこまれたかのように、くっきりとした影を持っていました。その時、

神と人のための詩を
陽の中の闇にきけ

という声が聞えました。

ああ、花々の赤いこと、とふさぎの夢見神は思いました。

ー問合いしやびらーp163~


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Gaju。管理人suzukiです。 管理運営担当しております。 愛猫たち(東風Cochiと南風Kaji)のときの過ごし方から 日々学ぶ今日この頃です・・・。