一日一文 365日

一日一文 310. 宮崎 治「茨木のり子の家」より

ー 伯母と過ごした週末 - より

門灯が灯る頃、伯母の家の呼び鈴を押すと、木製の扉の格子窓に伯母の姿が現れ、いつも、”いらっしゃい”と小さな声で囁いて、暖かな空間へ招き入れてくれた。

本や雑誌が山積みされた狭い階段を注意深く上ると、台所からその都度違ったレシピの濃密な香りが漂っていた。

食事の支度ができるまで、伯父が遺したクラシックのレコードや、買ってきたロックのレコードを聴いたりしたが、とりわけ伯父のコレクションの中のモーツアルトをかけると、伯父の供養になると喜んだ。この頃のエピソードが詩集『歳月』の中の「モーツアルト」という詩にでてくる。

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Gaju。 管理人
Gaju。管理人suzukiです。 管理運営担当しております。 愛猫たち(東風Cochiと南風Kaji)のときの過ごし方から 日々学ぶ今日この頃です・・・。