自分の力で仕事をするという自分の世界から、
いや自分というものほど小さく無力なものはない、
その自分から生まれるものほど小さいものはないという、
自力とは全然別な他力普遍な世界というものに動かされ始めていました。
個々の願よりも、衆の願からの美の在り方に近づいて行く世界。
空也がいう融通念願というのでしょうか、
自分で願わなくとも、誰かがあらゆるみんなの者、物に、
救いをかけてくれているというような、
そうしたあまねく一切に及ぼすモノに遊んでいきたい。
そういう遊びを乞うていきたい。
そういう自分も他分もないほど夢中のところに、
この命あるままに歩いて行きたい、
仕業もそうなることこそと、体心一つにして願じております。
_祖母と私_p28~
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