ハリネズミは自分の知るあらゆるどうぶつたち
_森のなか、砂漠、海の真ん中、川底、地面の下、空高くにいるどうぶつたちのことを考えた。
みんなが、招待しないでくれてありがとう、という手紙を書いていた。
みんなキミの友だちだし、これからもずっと友だちでいつづけるから、
訪ねる必要はまったくない、と。
リスだけがちがう内容の手紙を書いていた。
「とっても楽しかったね、ハリネズミ」そしてその下には
「また会おうね!」と。
ハリネズミはぎゅっと目をつぶって深いためいきをついた。
また会おうね・・・・それはハリネズミの知るもっともすてきな言葉だった。
それからハリネズミは眠りに落ち、冬じゅう眠りつづけた。
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