あの日、あなたはどうしていましたか
その後、どのように過ごしていましたか・・・
海に向かって「おかぁさ~ん」と叫んでいた小さな女の子の背中
今でもはっきり覚えています。
テレビ越しに見て・・・何かを決心しました。うまく言葉では言い表せませんが・・・。
3月11日だからでもありますが
3月11日だからでなく・・・それは常・・・と教えてくれたのも3月11日。
今夜は
こちらの絵本と
石牟礼道子さんが奉げられましたこちらの詩
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~花を奉る~ 石牟礼道子
春風萌きざすといえども われら人類の劫塵ごうじんいまや累かさなりて
三界いわん方なく昏くらし
まなこを沈めてわずかに日々を忍ぶに なにに誘わるるにや 虚空はるかに 一連の花 まさに咲かんとするを聴く ひとひらの花弁 彼方かなたに身じろぐを まぼろしの如ごとくに視みれば 常世なる仄明かりを 花その懐に抱けり
常世の仄明かりとは あかつきの蓮沼にゆるる蕾つぼみのごとくして 世々の悲願をあらわせり かの一輪を拝受して 寄る辺なき今日こんにちの魂に奉らんとす
花や何 ひとそれぞれの 涙のしずくに洗われて咲きいずるなり
花やまた何 亡き人を偲しのぶよすがを探さんとするに 声に出せぬ胸底の想おもいあり そをとりて花となし み灯あかりにせんとや願う
灯ともらんとして消ゆる言の葉といえども いずれ冥途めいどの風の中にて おのおのひとりゆくときの花あかりなるを この世のえにしといい 無縁ともいう
その境界にありて ただ夢のごとくなるも 花
かえりみれば まなうらにあるものたちの御形おんかたち かりそめの姿なれども おろそかならず
ゆえにわれら この空しきを礼拝す
然しかして空しとは云いわず 現世はいよいよ地獄とやいわん
虚無とやいわん
ただ滅亡の世せまるを待つのみか ここにおいて われらなお 地上にひらく 一輪の花の力を念じて合掌す
二〇一一年四月二十日
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詩はShinoさんの朗読でお聴きください。
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