覚和歌子さんのインタビュー記事で、
「おとなのお話会」のように
声にだして朗読する皆さまのご活動と
共鳴しているような記事があったので、
以下にすこし抜粋させていただきます。
(覚和歌子さんは詩人であり、
作詞家・シンガーソングライターでもあります。)
以下抜粋↓
「作詞という仕事をしていることとも
関係があると思うんですけれども、
声を出して読むことを前提に、
そのためのテキストを書くという構造なんですよ。
机の上で文字として読む言葉は、正直言って、
あんまり信用してないんです。
その人のからだを通って言葉が出てきたときに
どんな響きを持つかとか、
おんなじ言葉でも
違う人が同じことを言ったときに、
ぜんぜん別のものが伝わってくるとか、
そういうことについて、興味があるんです。
現場感覚ということですね。
やっぱり現場と関わるのは、からだなんですよ」
とおっしゃっていました。
なんだか身体がより愛おしくなるなあ〜と思います♡
覚さんの好きな詩ものせてみます↓
「からだ」
うたを歌うための声だろう
演説するための声でなく
歌にすませるための耳だろう
何もかもを 聞き逃さないための耳ではなく
いとしい耳たぶをそっとなぞるための指だろう
おいつめるためにさす指ではなく
ただ ダンスのための手足だろう
何かにしがみつくための
ナイフを握るための手ではなく
かかえこむための膝ではなく
踏みつけるためのかかとでなく
空に立てた指に 風を感じるための皮膚だろう
花びらをうけとめるための両肩だろう
キスされるためのくちびるだろう
キスされるための頬だろう
ひとつひとつが
まちがいなく役割どおりに使われて
はじめて 生かされるからだだろう
朝焼けを見るための あなたの瞳だろう
たとえどんなに この夜が長く続くとしても
覚和歌子 詩集『ゼロになるからだ』より
写真 Yoshieさま宅~オルレア~