フランスのマチルド・ロワという小さな女の子の詩は連帯について私の日記の一節を更に裏づけてくれるように思われる。
今日、秋のまぶしい陽の光が窓から病室にながれこんでくる。その窓の下の花壇にはコスモスやおしろいばなの花が咲き乱れ、蜂の羽音さえきこえてくる。私はこの女性のAULITという詩集をひろげ、偶然、指さきにさわった頁から読みはじめているうちに「友だち」という題の幼々した詩が気に入って、珍しく訳してみたいような気持にさえ駆られた。
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わたしの咽喉が痛いとき
あの子の咽喉も痛み
わたしが夜 咳をする時
あの子も眼をさまして咳をする
わたしがママから叱られて泣く時
あの子もわたしと一緒に泣いている
夕陽にうつるわたしの影法師のように
あの子はいつもわたしと一緒だ
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ー 秋の日記 十月某日(一つの詩から)-p134
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