一日一文 365日

一日一文 101. 石牟礼道子「水はみどろの宮」より

淵の上にうつり出て、ひときわ影を濃くしている森を見つめていると、現実の森とはまたちがって、なぞの深いことが、そこに秘められているような気がしてならない。

水にうつった
あの花は
この世の奥の
花ばいな
とろと 思うても
とれやせん

水はみどろの
その奥に
まことの花の
咲けるかな
いざ一息に
身をば投げぇーい
六根清浄
ええーいっ

 

ー 第八章 水底の森 ー p145~


ABOUT ME
Gaju。 管理人
Gaju。管理人suzukiです。 管理運営担当しております。 愛猫たち(東風Cochiと南風Kaji)のときの過ごし方から 日々学ぶ今日この頃です・・・。